山田宏平の今とこれから

2015年度、終了

昨日洗足音大で行なわれたオープンキャンパスで行なったアクティングの体験レッスンで、
2015年度の仕事が終わりました
(2015年の主な活動を こちら にまとめました)。

正しくはオープンキャンパスは2016年度の授業なのですが、
アシスタントとして4年生が最後のおつとめをしていたり、
同じ日に行なわれたドラマティックシアターでも4年生たちが洗足最後のステージを踏んでいたりで、
今年度の学年で学生を呼ぶ最後の日ということもあり、
個人的に2015年度の締め括りの仕事をした気分です。

4年生たちの最後の晴れ姿を感慨深く見届け、
いつの間にか頼もしくなっている3年生たちとこれから過ごす最終学年に想いを馳せ、
忙しいなかにもそれぞれ前へ踏み出している2年生たちのこの一年の苦闘を心の中で労い、
すっかりMSの一員として活き活きと振る舞う1年生たちを見て元気をもらう。
そしてオープンキャンパスに集まった高校生たちの勇気に心の中でエールを送る、
そんな一日でした。

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2015年(と2016年のはじめ)は、
ここ数年でいちばんいろいろな演劇に出会えた、
とても恵まれた一年でした。

かねてからご一緒したかった谷賢一くんや大尊敬する佐藤誓さんたちと静謐で激しい演劇に挑んだダルカラの「夏目漱石とねこ」(大好きな照明家 木藤歩さんの闇深い照明で久しぶりに演じたのも幸せでした)を皮切りに、年末のもの凄い演劇愛を持つ素敵な女性 石丸さち子さんとの夫婦二人芝居まで、一度じゃ物足りない! おかわりしたい! と今でも恋い焦がれる出演が続き、とても幸せでした。

また、小学校で2つの作品をじっくりつくる機会を得たり、ワークショップデザイナー育成プログラムで通った僕にとって第二の母校と言うべき青山学院大学ではじめてゲストスピーカーとして授業を行なうことができたり、いつかはと以前からお声掛けいただいていた新潟へ演技ワークショップと俳優指導で2度行くことができたり、主催したワークショップの参加者の層が豊かになりリピーターも増えて活性化してきたりと、

「俳優」「演技トレーナー」「ワークショップファシリテーター」
の3つの看板それぞれで忘れがたい真剣勝負ができた、ありがたい一年でした。

いろいろなかたに支えられての一年であったと思います。
支えたり引き上げたり拾い上げたりしてもらったコーディネーターのかたがたであったり、
いろいろな仕事に声をかけ「学生と演技と観客をつなぐ作業」にあくせくするのを温かく見守り活用して下さる洗足の先生がたであったり、
ワークショップや授業や公演の稽古でさまざまなチャレンジをする、愛すべきWSの参加者のかたがたや学生たちであったり、
まだまだ「先」があるぞと至る所で示し続けて僕を(いい意味で)焦らせてくれる俳優や演出家や技術家たちであったり、
熱いまなざしでステージを見つめる観客のかたがたであったり…。

いろいろなかたからもらったものを自分のところで腐らせず、
素敵な循環をさせるべく、
ひとつひとつの現場を丁寧に生きようと思います。

お世話になりました。
明日から個人的には来年度のスタートとなる仕事が続きます。
来年度もいっそう励みます。
よろしくお願い致します。

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「山田宏平 新年度のはじめの一歩 ワークショップ」
お陰様でたくさんのかたの参加申し込みをいただいておりますが、
各回あと1~2名程度受け付けます。

今回はいろいろなワークショップやレッスンで
シアターゲーム的に行なわれることの多い「ステイタス」を通じて、
いろいろな立場の役を演じるためにどんな技術や意識が必要かに取り組んだり、
とても短いテキストを使って、
イメージ豊かに役を生きるための方法を試してみたりしながら、
新しい年を新鮮な気持ちで迎えられるためのワークショップにできたらと思います。
経験が少ないかたも、たくさん演技をされているかたも、
ぜひご参加ください。

4/1金 A18:00-22:00
2土 B12:00-16:00, C17:00-21:00
会場:王子スタジオ1(JR・東京メトロ王子駅7分 王子小劇場近く)
参加料:
全通し¥7,000, 2コマ参加¥5,000, 1コ参加¥3,000
申込:
山田 bbkyamada*k6.dion.ne.jp (*を@に替えてください)まで
タイトル「WS参加希望」とし、
お名前、性別、年齢、演技経験の有無(あるかたは簡単な芸歴も)、
参加希望クラスを明記してご応募ください。
お待ちしております。
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# by blancbecbbkyamada | 2016-03-28 01:57 | Trackback | Comments(0)

4月演技ワークショップ、参加者募集します

新年度のはじめ、4月の最初の2日間に演技のワークショップを行ないます。

2月に行なった「冬の盛りのワークショップ」は全36名の参加で盛況のうち終了しました。
俳優のアクションやリアクションをせき止めてしまう「自分の役はこうだという思い込み」や「立派なことしなきゃいけない感」をいったん外して、新鮮な状態で演じてみる。目の前の相手との生きた会話をすることで、結果的に自分の役やセリフと仲良くなる。
そんなことをテーマに、短い時間でいろいろなメニューに取り組んでもらいました。

幅広い年齢層や演技スタイルの参加者たちからは「新しい道具を手にした」「日頃チャレンジ出来ない演技がやれた」「古典戯曲の人物の問題を身近に感じることが出来るようになった」などの感想をいただきました。
遅くなりましたが、この場を借りて参加のお礼を申し上げるとともに、今後の豊かな演技生活をお祈りいたします。

そして、4月のワークショップは下記の日程で行ないます。
今回は「ごくごくベーシックなことをやる編」です。
面白いとか上手とかセンスいいとかの手前にある、「ちゃんと人に見える」とか「会話が成り立っている」とかといったことのためには何が必要か。
そんなことを3コマのワークショップで体験し、それぞれの演技や日々の練習に活かしてもらえたらと思います。発声練習はしないけれど、舞台の上で相手に言葉を届ける力を鍛えるといった感じで行おうと思います。

いつも行なってワークショップよりメニューやテキストをやさしめにして、その分自分の基礎力にじっくり向き合える時間にしてもらいます。これから演技をはじめるかたから、自分の演技をじっくり見直したいかたまでご参加いただけると嬉しいです。
(以下ワークショップ概要)

「山田宏平 新年度のはじめのワークショップ」
4/1(金)A18:00〜22:00
4/2(土)B12:00〜16:00、C17:00〜21:00
※途中参加や早抜けも受け付けます。
会場:王子スタジオ1(JR京浜東北線・東京メトロ南北線王子駅7分)
参加料:
ABC全通し ¥7,000-
2コマ参加(ABorACorBC)¥5,000-
1コマ参加 ¥3,000-
※全通しでの参加をお勧めします。
参加申込:
山田 bbkyamada*k6.dion.ne.jp (*を@に替えてください)まで、
タイトル「WS参加希望」とし、
お名前・年齢・性別・参加希望コース・演技経験の有無(あるかたは簡単な演技歴)を明記のうえメールにてお申込みください。
折り返しご連絡いたします。

新年度、よき演技のスタートを切れるよう、
いろいろなかたのご参加をお待ちしております。





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# by blancbecbbkyamada | 2016-03-07 09:55 | Trackback | Comments(0)

学生たちへ

◎作品の、そして自分の役の持つ可能性を見つけ広げる作業を根気よく続けてください。

◎可能性のひとつは「もしかして◯◯かも」という言葉で表せるあれこれです。「こんな人だけど、ひょっとしたらここだけは違うのかも」とか「普段自分が使う『ありがとう』とこの役の人物が使ってる『ありがとう』は違うのかも」とか「今までここは相手を見ていたけど、(役の人物は)見ない(見たくない)かも」とか「ここは役の人物は浮かれてるからこんな意味不明なことを言っているのかも」とか。それらを見つけるために台本を繰り返し読み、ついた動きを何度も繰り返してみてください。自分以外の役のセリフや動きをやってみるのも、発見を産みやすかったりします。

◎可能性のもうひとつは「あ! いましっくりきた」とか「腑に落ちた」といった言葉で言い表せるあれこれです。これは今ある要素を精度高くやってみて初めてわかることが多いです。要素とは台本や楽譜や振付をもとに演出家や音楽監督や振付家からあたえられた「いま自分(の役)がやるべきこと」です。これを粗末に扱わないこと。磨いて磨いて磨くと、適当に演っていたときには見えなかったものや聴こえなかった音が姿を現したりします。そしてそれは、その役に必要なものだったりします。

◎「もしかしたら◯◯かも」は「ここ、今までと違ってこうしてもいいかもしれない」という豊かさにつながります。
「あ! いましっくりきた」は「ここ、今までいろいろやってたけど、これだけで充分かもしれない」というクリアさにつながります。

◎豊かさとクリアさを見つけるため、俳優は稽古場でチャレンジする資格があります。自分で背中を押せるといいですが、難しかったら少しずつ試してみるのもいいかもしれません。

以上、学生たちが目にして何か考えてくれたらなと思うことをつらつらと書きました。
自分の役や自分の場面を輝かせることは俳優の栄誉ではなく、職務だと思います。
明日も見守ります。がんばって。

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# by blancbecbbkyamada | 2016-02-16 22:04 | Trackback | Comments(0)

「準備」の加減(演技で考えること)

自転車で最寄り駅まで移動する道中、3人の中学生くらいの女性が自転車から下りた状態で横に並んで談笑していた。

よけてもらおうとチリンチリンと(あくまでも軽めに)ベルを鳴らすと、3人のうち2人がビクッとこちらを振り向き、「うわあああ」と声をあげながら自転車を押して前に走っていった。
その慌てっぷりは、ドラマなどで鬼や熊に出くわしたりボスがあっさり退治されたりしたあと、逃げていく人が見せるあの感じにとても近く、申し訳なく思いながらスーッと空いた道を通り過ぎた。

ああ、鬼とか熊とかはこんな光景を見ることがあるのかもなと思いながら。

穏やかな夕方の事件は、なぜ起こったのか。

彼女たちはおしゃべりにかなり夢中になっていたのではないかと思う。だから、普段なら大して驚くことのないベルに、とんでもないリアクションをした。
別に大したスピードも出してなく離れたところから優しめにベルを鳴らした、見た目何の怖さもない男性(山田)が、ブログに書きたくなるくらい記憶に残る驚きっぷりを見せたのではないだろうか。

度合いの差こそあれ、俳優は準備をして稽古に臨む。
そのときに案外見落とされているなと思うのが、驚きや混乱といった要素だ。

理知的に戯曲を読み解く俳優は、自分の役を立派な人間に仕立て上げがちだったりする。だから、その人間(自分の役)がきちんと思ったことを口にするし、誰かが言ったことはニュアンスも含めてちゃんと聴けていると思っている(かのように演じる)。

ところが普段生きる私たちは、そこまできちんと聴けていないし、奥深くに思ったことをきちんと言葉に出来ているわけでもない(はずだ)。空腹や気候やトイレに行きたいなどの身体的条件や、前にあったことの喜びや怒りの余韻という心理的条件で、あっさり「聴けてる」「言えてる」度合いは変わったりする。

戯曲を読み解いたうえで、役にもそんな状態があるかもという「揺らぎ」を持って稽古場に臨むことが、演じるときも演技指導をするときも必要かもしれない。

自転車を猛スピードで押しながら道をよけた女の子たちのことを思い出しながら、そんなことを考えた。

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2月のワークショップ、おかげさまで満員になりました。
ぜひやってみたい!というかた、あと1〜2名ご相談に乗れます。ぜひ。
詳細は下のエントリー内をご覧下さい。
http://bbkyamada.exblog.jp/22779920/



 ※1/27注:ワークショップの参加申込者が定員に達したため、応募を締め切ります。次回のWSは3月に行なう予定です。 
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# by blancbecbbkyamada | 2016-01-26 16:56 | Trackback | Comments(0)

山手線で見た母娘(演技するときの手がかりについて/2月ワークショップ概要)

前夜降った雪による混乱も鎮まった午後の山手線。
僕の向かいに座る5歳くらいの女の子(髪の毛を綺麗にまとめているのでバレエ教室の行き帰りかと思われます)が
「だーるまさーんだーるまさーんにーらめっこしーましよ、あっぶっぷ(歌詞は彼女が歌っているまま書いてます)」と15回くらい繰り返し歌っています。
歌の最後には毎度「おかあさんもやってー」と言うのですが、
その子の正面に立つ母親(3番の足で立っていたのでバレエ経験者かと思われます)は何か言うでもなくじっと娘に顔を向けたまま。

そんなことが20回以上続いたあと、母親が娘から目を外して軽く天を仰ぎました。そして何回かあとの「あっぷっぷー」のとき、また娘のほうに顔を向けました。
娘はその回のあとには「おかあさんもやってー」とは言わず、じっと母親の顔を見て、そして歌うのを止めました。娘の顔は半分くらいしか見えませんが、穏やかに微笑んでいるように見えました。
ふたりはその後数駅で手を繋いで電車を降りていきました。

この間、母親は何を感じ、何を考え、どんなふうに世界を見ていたのでしょう。そして目を離したとき何を考え、何を思ってまた娘の顔を見たのでしょう。どんな顔をしたのでしょう。そしてそのあとはどんな顔をしてたのでしょう。

娘は母親の表情や態度に何か特別なものを感じたのでしょうか。いつもと変わらないものを感じたのでしょうか。それとも母親には大して意識は向かず、別なことを考えていたのでしょうか。

もし僕があのひとたちを演じるとしたら、そんなことに想いを馳せることからスタートするかもしれません。
友だちのように耳を傾け想いを馳せることで、彼女たちの「隠された(でも大事な)」想いに気付くかもしれませんし、それが演技の手がかりになるかもしれません。

第三者からしたらどうでもいいことを、私たちは誰かによく語ります。あのとき自分はこう言ったけど本当は別なことを言いたかったんだとか、あの時のあれには理由があってね、とか。

来月やるワークショップでは、自分の与えられた役がもつ「第三者にとっては取るに足らないけど、誰かに聴いてほしいこと」を見つけて、その想いを言葉にしてみることをします。

役になりきるのではなく、
自分を良く見せるために役を利用するのでもなく、
役の友だちになって、
役の想いを代弁してみんなに伝える。

俳優にとって、 役とはそういう接しかたをするものなのではないかと思います。

前置きが長くなりましたが、以下ワークショップの概要です。

※1/27注:ワークショップの参加申込者が定員に達したため、応募を締め切ります。たくさんのご応募やお問合せありがとうございました。次回のWSは3月に行なう予定です。 

既に各コース複数の参加希望をいただいております。お申し込みはお早めに。


「山田宏平 冬の盛りのワークショップ」
2/6土 
A13:00〜17:00(シェイクスピア)B18:00〜22:00(チェーホフ)
7日 AB13:30〜19:30(両クラス合同)
※終了後、スタジオにて簡単な打ち上げを行おうと思います。

会場:王子スタジオ1 
参加料:
AB全通し6,000円
AorB通し5,000円
6土のみ通し4,000円 ※6土昼+夜
単回参加3,000円 ※6土昼or夜or7日のどれかひとコマ

お申し込み:
山田 bbkyamada*k6.dion.ne.jp (*を@に替えてください)まで、
タイトル「WS参加希望」とし、
お名前(ふりがな)、性別、年齢、
演技経験の有無(あるかたは簡単な芸歴も)、希望コースを明記してご応募ください。
折り返しご連絡を差し上げます。


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# by blancbecbbkyamada | 2016-01-18 14:49 | Trackback | Comments(0)

演劇活動(主に俳優仕事とワークショップ仕事)に関するブログです。今とこれから(あとたまに甘い過去)について、不定期に更新します。
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